本物の『銀河鉄道』に出会える「メガネ橋」

岩手県といえば、童話作家である宮沢賢治を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

映画やアニメ、絵本など数多くの場面で映像化がされている宮沢賢治の作品ですが、特に『銀河鉄道の夜』は独特な世界観と美しく儚い情景描写が人々の心を捉えてさない名作の一つです。

SL

空を駆け、銀河を走り抜けていく列車に、一度は乗ってみたいと思った子供時代を過ごした人も多いかと思います。そんな『銀河鉄道の夜』のモチーフになったスポットが、岩手県の遠野市宮守町にあります。

歴史ある「メガネ橋」で幻想の世界へ!

通称「メガネ橋」と呼ばれる、半円アーチ状の橋脚。こちらは正式には「宮守川橋梁」という名前で、JR釜石線(銀河ドリームライン)の橋梁です。

9f7590d7ed62e5c3d94199eb12e74c97

(画像引用:[新]EF5889の部屋より)

JR釜石線の前進である岩手軽便鉄道は、大正4年に花巻~仙人峠間を開通し、「メガネ橋」もこの年に竣工しました。5連アーチが連なる橋梁の上を渡っていく岩手軽便鉄道の姿を見て、宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』を執筆したと言われています。現在はSL銀河鉄道がこの地を運行していて、まるで本物の銀河鉄道に乗っているかのような観光体験をすることができます。

ライトアップで幻想的なシーンに

めがね橋は毎日、夕暮れから22時までライトアップされています。このライトアップは通年行われており、夜空を背景に走る鉄道の姿をより幻想的に見せてくれます。

釜石線めがね橋ライトアップ

画像引用:みすず刈る信濃の撮ってお記より

平成21年からは「恋人の聖地」と認定され、新たな人気スポットとしても定着しつつある「メガネ橋」。橋を見渡せる川岸には記念撮影用のモニュメントもあり、思い出を作るのにぴったりのスポットでもあります。写真を撮る場合は日差しのある時間帯がおすすめですが、「メガネ橋」の魅力を堪能するなら日が暮れてからこそが醍醐味!

せっかく「メガネ橋」を訪れるのであれば、ぜひライトアップされた橋の姿を見てほしいと思います。夕暮れ空を背景に走る列車の姿も感動的なので、夕方訪れるのもいいかもしれませんね。こちらは風景を楽しむスポットなので、レジャースポットとは異なり、イベントや観光客向けの演出はもちろん全くありません。

しかし、幻想てきな光景が胸に刻まれること必至なため、岩手に住む人はもちろん、遠野市に観光にやってきた人にはぜひ訪れて欲しいスポットです。建築物としても貴重価値の高い「めがね橋」なので、建築好きの方にも楽しめるとなっています。

銀河鉄道に乗った気分を味わおう!

「メガネ橋」を走る列車の姿を堪能したら、次に味わって欲しいのは実際に列車に乗ってみるという体験です。その際はぜひ「SL銀河鉄道」へのご乗車をおすすめします。

20150718_D047253s

画像引用:なべの活動記録より

車内は『銀河鉄道の夜』をイメージした作りになっていて、ガス灯風の照明やステンドグラス、小型プラネタリウムを搭載していて、作品世界にじっくりと浸ることができるようになっています。内装には宮沢賢治が生きた大正から昭和の雰囲気が再現されており、一昔前にタイプトリップしたかのような気分を味わうこともできます。銀河を旅するような貴重なひとときを味わうために、「メガネ橋」と「SL銀河鉄道」に会いに来てみませんか?

Topへ